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第1話 発端
第2話 風見
第3話 アダム
第4話 復活
第5話 神の審判
第6話 終焉









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(c)新藤悟 2005 - All Rights Reserved






W オリジナルストーリー

注意
作中 フィリップの台詞は『』で表記します




風都 ここは今日も穏やかな風が吹いていた

風都 鳴海探偵事務所
探偵 左翔太郎とその相棒フィリップは悪人たちから幾度もなくこの街を守ってきた

しかし 事件というものはそうそう簡単に消えたりしない

今日もまた 新たな依頼が 彼らの元へ



「今日も 異常なし・・・ったく 平和だね この前までの戦いが嘘のようだな」

「ハァ・・・ハァ」

タッタッタ

「ん? なんだありゃ?」

遠くの方からこちらに向かって 少年が走ってくる その後ろに数人の黒服の男達 どうやら追われているようだ

「助けて!」

少年がそう叫ぶ

「おいおい ただ事じゃなさそうだな」

翔太郎は少年を庇う形で間に割って入る

「その子供をこちらに引き渡してもらおうか」
「でもこのガキは嫌がってるようだぜ?」

少年は翔太郎の背中に隠れたまま 動かない

「おい アンタ何で追われてるんだ?」
「・・・あなたには関係ないです」

少年はボソッと話す

「そうだ お前には関係ない だから早く渡せ」
「やなこった この街で 誰かを泣かせるわけにはいかねぇな」
「貴様 何者だ?」
「左翔太郎・・・この町の探偵だ」
「探偵か・・・フッハハハ 探偵だか何だか知らんが そのガキを渡さないようなら 力づくだ」

<マスカレード>

黒服の男たちはガイアメモリを使用し 姿を変えた

「なっ?! ガイアメモリ!?」
「ネルフに逆らう者に 使徒の裁きを!」

マスカレード・ドーパントは囲むように陣を取り 翔太郎に襲い掛かる

攻撃を捌こうにも 数で押される

「ちっ おい フィリップ! ドーパントだ!」
『翔太郎! 君は『セツブン』ってのを知ってるかい? 豆を投げて鬼を追い払う儀式のようなんだ!
 一体 どんな仕組みなのか・・・考えるだけでもゾクゾクするねぇ』
「・・・今は駄目のようだな おりゃ!」

翔太郎は目の前のマスカレード・ドーパントを蹴り飛ばし 距離を取る

「なら 仕方ねぇ 俺一人で行くか」

翔太郎は腰にロスト・ドライバーを装着し ジョーカーメモリを挿す

「変身」

<ジョーカー!>

ロスト・ドライバーによりジョーカーメモリの力が引き出され 翔太郎は「仮面ライダージョーカー」へと変身する

「さぁて いっちょ片付けますか!」

マスカレード・ドーパントはガイアメモリの中では弱い部類に入るため
ライダーの前ではほとんど非力に近く 成す術もなく倒されていく

「コ コイツ!」
「一気に片付けるか」

<ジョーカー! マキシマムドライブ!>

メモリから放たれるエネルギーが ライダーの右手に集まる

「ライダーパンチ!」

バァン

「うおおおおお!」

集団で吹き飛ばされるマスカレード・ドーパント

メモリによる変身が解け 男たちは気絶 メモリは真っ二つに割れた

「やれやれ・・・」

変身を解き 後ろを振り返ると 少年はまだそこにいた

「なんだ 逃げなかったのか ちょーどいい 訊きたいことがある」
「・・・何ですか?」
「おまえ 何で追われてたんだ?」
「・・・」

少年は俯いたまま喋らない

「ま とりあえずウチに来い」



鳴海探偵事務所

「名前は」
「碇・・・シンジです」
『碇? どこかで聞き覚えのある名前だ』

シンジは俯いたまま ボソボソと語り始める

「僕の父さんは・・・ネルフっていう組織で・・・人類を守るためのロボットを作っていると聞きました
 けど 僕が幼い頃に事故があって 母親が死に それから父さんは人が変わったように研究に没頭するようになりました」
「へぇ・・・それで? 今の男たちはネルフの刺客か何かか?」
「数日前 父から連絡がありました 新型のパイロットになれと でも 僕は断りました そしたら・・・」
「変な男に追われました・・・ってワケか」
「はい」
「ネルフ・・・ねぇ」
『検索をしてみよう 翔太郎 キーワードは?』
「ネルフぐらいか」
『ダメだ 絞りきれない』
「あ 父さんの名前は碇ゲンドウって言います あと ロボットの名前は確か・・・エヴァ」
『ネルフ・・・碇ゲンドウ・・・エヴァ・・・なるほど 出たよ』
「で? 何なんだ?」
『特務機関ネルフ 表向きは国の防衛やらやってる いわゆる正義の味方ってやつだね でも裏向きは 実態が掴みきれない未知の組織だ  エヴァと言うのはその裏向きのプロジェクトで使われるものらしい・・・何なんだろうね』
「もしかして ネルフをやっつけるおつもりですか?」

シンジがおどおどとした態度で尋ねる

「ん? この街を泣かせるようなら 何だろうと潰す それがこの街を守るってことだ
相手がエヴァだかなんだかよく分からないものでもな」

ブロロロロロ
キキーッ

事務所の前に 止まる一台の車

中から 若い女性が出てくる

「あっ! ミサトさん」
「ネルフの人間か?」
「はい・・・恐らく僕を連れ戻しに来たんでしょう」
「隠れてろ」

ドンドン
ガチャッ

「なんだい?」
「突然で申し訳ありませんが 一つお尋ねします この辺りで中学生くらいの男の子を見ませんでした?」
「さぁてねぇ 流石に街に住む一人一人の人間までは把握できないわ」
「とぼけないで そこにいるのは分かってるのよ シンジ君」
「ちょっと待った どうしてここにいると思うんだい?」
「チルドレンに選ばれた人間は 常にネルフの管理下に置かれます 昼夜を問わず チルドレンは行動を監視されているわけです
 彼がずっと逃げていたこと そしてあなた達がネルフに逆らったこともね」

部屋の奥から シンジが出てくる

「シンジ君 さあ 戻りましょう」
「嫌だ! どうせまたエヴァに乗せるつもりなんでしょう!? そうやって僕をどうするつもりなんですか!?」
「あなたはあの初号機を動かせるの あれが動けば 多くの人類の『心』が救われるの 分かる?」
「嘘だ そんなのでたらめだ! 父さんは間違っているんだ! あんなの人が造っていいはずがない!」
「・・・はぁ あなたもまだ子供ね やはり 言うことを聞くようにお仕置きしないとね」

<サキエル>

ミサトはガイアメモリを首に挿し 怪物へと姿を変えた

「なっ!?」
『ガイアメモリ? 何故だ?』
「ある組織がメモリの製造方法のデータをくれたわ その中にエヴァとして動くことのなかった異形の存在 天使たちの成れの果ての姿をデータ化して収めてるの
 エヴァほどの力はでないけど お仕置きするには充分ね ハハハ!」
「怖いお仕置きだぜ シンジ 隠れてろ! フィリップ とりあえず外に出るぞ!」
『了解』


屋外


「ネルフに逆らうことがどういうことか 教えてあげる!」

サキエル・ドーパントの目が光る

「何だ?」

バァーン

足元で急に爆発が起こる

「うわっ!」

とっさに回避をする二人 直撃は免れる

「危ない姉さんだぜ  フィリップ! 変身だ!」
『ああ!』 

翔太郎がダブル・ドライバーを腰に装着する するとフィリップの腰にもダブル・ドライバーが現れる

『変身』

翔太郎が右側のスロットにジョーカーメモリを挿す 
フィリップが左側にサイクロンメモリを挿す

<サイクロン!>
<ジョーカー!>

そして 二つのメモリの力と二人の意識が合わさり 仮面ライダーWへと変身する

「さて いくぜ 化物」
『翔太郎 目が光った時に注意するんだ さっきの爆発の前 敵の目が光ってたからね』
「そう簡単に勝てるものか!」

サキエルの目が光る

「おっとぉ!」

敵の懐に入るように飛び込むW 後方で爆発

そのままサキエル・ドーパントの足をすくい バランスを崩される

よろけたところで腹部にパンチを浴びせサキエル・ドーパントを吹き飛ばす

「がはっ」
「なんだ ちょろいな」
「フン 一撃当てたぐらいで!」

サキエル・ドーパントの右腕から光の剣が飛んでくる

「速えぇ!」

紙一重で回避するも次々に飛んでくるため 攻撃に移れない

そうこうしているうちに接近され 両腕で両肩を掴まれる

「しまった!」
「じゃあね〜」

サキエルの目が光る 

爆発

「残念でした 逆らうからいけないのよ」
「おいおい 勝手に殺してくれるなよ」

若干ふらつきながらも立ち上がるW

「あら 案外タフなのね」
「一撃当てたくらいでくたばってたら この街は救えない そうだろ? フィリップ?」
『ああ その通りさ翔太郎 これが ヒーローって奴なんだろ?』
「あらら お熱いのね でも 攻撃に対処できるかどうかは 別問題よね」

先程よりも光の剣の数が増す

「同じ手が通じるか フィリップ!」
『ああ メモリチェンジだね』

<ヒート>
<メタル>

Wは戦闘中 メモリを変えることにより 様々な姿へとチェンジできる

メタル側の手に 鋼の槍 メタルシャフトが現れる

そして ヒートのメモリの力により メタルシャフトに炎が纏う

「消えろ!」

飛んでくる無数の剣 がその全てを切り捨てるW

「終わりかい?」
「ちっ! このぉっ!」

右腕が伸びてくる

その右腕をメタルシャフトで払いのけ ヒート側の拳に炎を纏わせ 胸を思いっきり殴りつける

「がっ・・・おのれ!」

目が光る

爆発

が Wはそこにはいなかった

「なっ どこだ!」
「上見ろ う・え」

サキエル・ドーパントの真上にWの姿が

「やること全部見え見えなんだよ お姉さん」
『翔太郎 メモリブレイクだ』
「ああ やるぜ」

<メタル! マキシマムドライブ!>
『メタルブランディング!』

メタルシャフトに強い炎が纏う そのまま思いっきり斜めに急降下し メタルシャフトで頭部を突く

「きゃああああああああ!!!」

サキエル・ドーパントの変身が解け メモリは真っ二つに割れる

その場に倒れるミサト

ミサトを抱き起こす翔太郎

「あら 優しいのね」
「レディには特にな」
「でも 残念 シンジ君はもういないわよ 私は囮 他の人間が彼を連れ去ったわ」
「何!?」

すぐに事務所に戻る二人 だがそこにはシンジの姿はなかった

『まんまとやられたね』
「ああ・・・シンジ 俺たちが必ず助けてやる」



後編に続く






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