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俺は退屈だ
何に退屈かって そりゃあ毎日の変化の無い生活にだよ

何かおもしろい事はないかねぇ こうハラハラドキドキするような
スリル満点な毎日が来ないかねぇ

「それが 君の願望(のぞみ)かね?」
「えっ?」


願望U


「アンタは一体誰なんだ」
「誰・・・か それは君が私を(人間として認識した)ということだね
よろしい 私の名は(神野 陰之)・・・とでも言っておこうか」

何なんだコイツ まぁいい 暇つぶしになるだろう 少し相手してやるか 

「アンタ 俺の望みを叶えてくれるのか?」
「君が強く願望を持てば 私も君に答えてあげられる だが何も願望を持たないと言うならそれもよかろう」
「いや ある 俺の退屈な人生を潤してくれ」
「・・・・それが君の願望(のぞみ)かね?」
「ああ そうだ」
「よろしい その願望(のぞみ)叶えてあげよう」

と神野は人込みの中に消えていった

しかし どんな風に叶えてくれるのだろう 楽しみだ
そう思いながら 俺は一人暮らしのアパートに戻る


ふと夜中に目が覚める
時計を見ると午前2時半

「蒸し暑いな 水でも飲むか」

と 立ち上がろうとしたとき それは聞こえた


バン


それは(人の手が窓に当たる音だった)

「な なんなんだ」

バン

「誰だ!」

バン バン

俺はカーテンを開けてみた・・・・そこにあったのは
(いくつかの赤い手形だった)

「う うわっ」

俺は反射的にカーテンを閉める
そしてそのまま俺は寝た

翌日 同時刻

昨日の事が気になったのか 同じ時間に目を覚ます
自分の周りを覆う漆黒の闇
その中で(アレ)は始まった

バン

また始まったか

バン バン バン

? 昨日と違う

バン バン バン バン
バン バン バン バン
バン バン バン バン

「誰だ!」

カーテンを開けると窓の外に少女が立っている

「誰だ まさか お前がこの音を」

「くすくすくす 何の事かなぁ」
「ふざけるな お前がやったんだろう」
「知らないよ ていうか 君が望んだ事だよね?」
「誰がこんな事を望んだ!」
「いや だって (退屈な人生)は嫌なんでしょ?」
「でも 俺は!」
「あ どうやら(来てくれた)みたいだよ ほら 後ろ」
「なっ」

後ろを振り返ると たくさんの人影があった
影の口元がかすかに動いている
よく聞くと こう言っていた

「オイデ オイデ オトモダチニナロウ ネェ オイデ オイデ・・・・・」
「うわぁぁぁっ」

血の気が引き 冷や汗が出る

「頼んでない! こんな事 頼んでないぞ!」

するとどこからか神野の声が聞こえてくる

「君の感情が否定しても 心は願っている・・・これが君の願望(のぞみ)の形だ」

なおも 影は少しずつ近づいてくる 

「オイデ オイデ イッショニナロウ キットタノシイヨ タイクツガキエルヨ」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「ねぇ 知ってる?
友達の友達から聞いた話なんだけど ほら あそこのアパート 毎晩の午前2時半に そこで変死を遂げた青年の ユーレイが出てね 住んでいる人をあちらの世界にひきこむんだって」
「こわー マジー チョーやばくない それ?」 








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